【ライブレポート】Official髭男dism(ヒゲダン)/Travelerホールツアー@パシフィコ横浜

年始から2週間も経ってしまいました、明けましておめでとうございます!
2019年はブログを書く書くと言って、結局後半ほぼ筆を執らなかったので、今年こそ頑張ります笑

 

さて、2020年のライブ初めとして、Official髭男dismのツアーに行ってきました。

2019年は『Pretender』がストリーミング・ソング・チャートで12週連続一位となり、紅白歌合戦にも初出演するなど飛躍の年となったヒゲダン。彼らについてこのブログでも何度か紹介してきました。

 

hogaku-rush.hatenablog.com

hogaku-rush.hatenablog.com

 

思えば、NHKホールでのライブにただ感動したのが2019年1月。

(その時の興奮冷めやらぬブログは、以下を見てみてください!)

hogaku-rush.hatenablog.com

 

あれから約1年経ち、バンドとして見える景色もだいぶ変わった2020年、

今年はどんなライブになるのかという期待を胸に会場のパシフィコ横浜に向かいました。

 

で、どんなライブだったのかと言うと、、結論、やはり「最高」と言うしかない2時間半でした。これだけ注目度も高いバンドで、期待値を超え続けるには相当のプレッシャーもあるのではと思うのですが、しっかりと過去最高を更新する素晴らしいLIVEだったと思います。いつも通り、興奮を引き摺ったままのテンションではあるのですが、今日のライブの感想を、自分の言葉で書いてみたいと思います!

 

1. 今回のライブについて 

今日見たLIVEは、"Official髭男dism Tour 19/20 -Hall Travelers-" 。2019年10月にリリースされたメジャー1stアルバム「Traveler」を引っ提げて全国29箇所を巡るホールツアーで、1月13日(月)で22公演目になります。

 

officialhigedandism.ponycanyon.co.jp

 

このアルバムは、大ヒット曲『Pretender』『宿命』リード曲『イエスタデイ』など、まさに終始 "キラーチューン祭り" なのですが、メインで作詞作曲を担当する藤原聡(Vo, Key)以外に、小笹大輔(Gt, Cho)・楢崎誠(Ba, Sa)も作詞作曲を行うなど、新たな試みも聴きどころのアルバムになっています。今回のツアーに行かれる方は、是非聴いてから参戦されることをおすすめします。

 

2. セットリスト(1/13 パシフィコ横浜 

セットリストはこんな感じ。「Traveler」からだけでなく、インディーズ時代の楽曲やライブの定番曲から幅広く演奏してくれました。

 

1.イエスタデイ
2.Amazing
3.Tell Me Baby
4.115万キロのフィルム
5.バッドフォーミー
6.ビンテージ
7.Rowan
8.最後の恋煩い
9.旅は道連れ
10.ブラザーズ
11.FIRE GROUND
12.ノーダウト
13.Stand By You
14.Pretender
15.ラストソング

 

En.
16.日曜日のラブレター
17.異端なスター
18.宿命

 

3. 過去最高を更新したLIVE!キーワードは「没入」と「共鳴」 

さて。ここから今日のライブの感想を書いて行きたいと思います!


2019年1月のNHKホール、7月の日本武道館とワンマンLIVEも過去に2回見ていますが、その時に感じたのは、「生音に浸れる魅力がある」ということ。今回のライブではその時感じた良さはそのままに、また新たな魅力が付け加わったような印象でした。

言葉に迷ったのですが、その新たな魅力を一言で表すなら「没入と共鳴」とも言うべきものかも知れません。もう少し一般的な言葉で表現するなら、「LIVE感」と言うべきものでしょう。

 

ヒゲダンの曲はポップで聴きやすく、音源だけ聞いても十分魅力的に感じられるバンドです。ただ、今日のLIVEは、その空間にいるからこそ味わえる良さを余すところなく感じられる、素晴らしい空間でした。そう感じられた理由こそ、この「没入と共鳴」という感覚によるものだと思うのです。

 

【ライブ前半】
前半のハイライトは、何と言っても『Amazing』『バッドフォーミー』『ビンテージ』など、ブラスの生音を生かした迫力ある演奏だと思います。ヒゲダンは、毎回この生音がすごい。前半から、一気に楽曲の世界に引き込まれます。ジャズやブラックミュージックなど、洋楽にバックボーンを感じるアレンジには、圧倒的なオシャレさと程よいセクシーがあり聞き惚れてしまいます。

 

分かりやすい曲が好まれる昨今のJ- Popにあって、音が何個も重なるヒゲダンの音楽はそれほど単純ではない(むしろ、リズムの複雑さやアレンジの多様さなど、つくづく音楽偏差値の高いバンドだと毎回思います)。しかしだからこそ、毎回ライブを見るたびにこんな音が鳴っていたのか、という発見があるのがヒゲダンのLIVEの楽しさの一つです。ピアノ、キーボード、パーカッションやブラス...いずれも、欠かせない音なのですが、それぞれのパートがこの音楽をどのように盛り上げて全体としての音楽が出来上がるのかが、生音の中に身を預けることで少しずつ見えてきます。この感覚が、何とも言えない快感でした。

 

そして言うまでもないことですが、メンバー・サポートのバンドの演奏力は素晴らしいものがあります。縦のリズムも本当にズレない。会場にいる全員が、自然とその場のノリに引き込まれるような心地よさも、ヒゲダンのLIVEの魅力の一つでしょう。

 

今回のLIVEでは、演奏能力の高さだけでなく、表現力の高さも際立っていました。例えば、7曲目の『Rowan』。この曲もジャジーなアレンジなのですが、ヴォーカル・藤原の(普通の曲には見られないような)少しか弱げな歌い方は、この曲の虚無感をよく表現していました。青を基調にした照明と相まって、幻想的な雰囲気や浮遊感は、見事としか言いようがありません。

 

8曲目の『最後の恋煩い』まで、短いMCを挟んでほぼノンストップで演奏は続きましたが、全く疲れず自然にLIVEと溶け込んでいくことができました。ここでお話ししたこの一連の感覚が、前半で感じた「没入」というテーマです。

 

【ライブ後半】
藤原の寝坊の話など、盛り上がったMCを経てLIVEは後半戦へ。後半戦では、メンバーの "芸達者" さが特に光ったなと感じました。

 

サポートメンバー・アンディーと楢崎のサックスのセッションで始まった『旅と道連れ』以降は、前半戦のお洒落な雰囲気から一転、パワフルな楽曲の連続での畳み掛けが素晴らしいです。自分は特に、後半でメンバー4人が全員2つ以上の楽器を演奏しているのがヒゲダンの引き出しの多さを表しているように感じました。

 

そもそも、普通のバンドではメンバーが演奏する楽器が固定されているので、立ち位置やアレンジもある程度決まったものになることが普通です。今回のヒゲダンの場合、演奏する楽器を変えながらサポートメンバーを含む9人の編成自体が柔軟に変わっていくので、演奏に動き・変化が出ます(藤原:ヴォーカル・ピアノ、小笹:ギター・バスドラ、楢崎:ベース、サックス、コーラスは全員で演奏していました)。このフォーメーションの変更は、ヒゲダンならではでできる楽しみ方ではないでしょうか。

 

前半がじっくり音に没頭する「静」のパートだとすると、後半は動きを楽しみ、その空間にいる全員の息を合わせる「動」のパートと言えるかも知れません。前半と後半で、また違ったヒゲダンの良さを味わうことができました。

 

中でも『Stand by You』の手拍子とコーラスは圧巻でした。この曲自体は1年以上前からLIVEで披露されていた曲ですが、会場も大きくなり、観客の息も合ってきたことで、曲自体の魅力がより増幅しているのが音の渦の中で感じられました。

曲が、時間を掛けて成長しているー 今までにない迫力の中に、ヒゲダンの1年間のパワーアップを見た気がします。これが、空間の全員が、声や音、気持ちを「共鳴」できるという楽しさだと感じました。

 

4. まとめ 

ここまで、「没入と共鳴」というキーワードで、今日のライブがなぜ素晴らしかったかについて語ってみました。ライブに行かれた方、いかがだったでしょうか?

 

音源も素晴らしいものもありますが、音源以上の魅力や新しい楽しみ方を必ず見せてくれるのがヒゲダンのLIVEだと思うので、ワンマン・フェス問わず、今年もたくさん聴いて、LIVEに足を運ぼうと思います。ヒゲダンファンの皆様、今年も一緒に楽しみましょう!

まだLIVEに行ったことがない方、ぜひ一度行ってみてください。good musicをたくさん浴びて、元気を貰えると思います!!

 

それでは、ヒゲダンの皆様、本年も、昨年以上のご活躍をよろしくお願いします!笑