【楽曲解説】Official髭男dism(ヒゲダン)アニメ「火ノ丸相撲」主題歌『FIRE GROUND』の歌詞や曲の魅力とは?

直近各地のフェスにも積極的に出演し、飛ぶ鳥を落とす勢いでファンを増やしているOfficial髭男dism―通称「髭男(ヒゲダン)」。

今日はその髭男の新曲『FIRE GROUND』について、歌詞の意味や楽曲の特徴を考えてみたいと思います。

(あと、最後におすすめの3曲紹介付きですw)

 

Official髭男dismのリリース情報はこちら

higedan.com

 

1. 楽曲と歌詞について

楽曲は、10月17日リリース「Stand By You」の2曲目に収録されています。

リード曲「Stand By You」は独特のグルーブが癖になる一曲。

こちらはタイアップが付いていませんが、今回紹介する『FIRE GROUND』はアニメ「火ノ丸相撲」の主題歌になります。

 

▼楽曲はこちら

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▼歌詞

Official髭男dism『FIRE GROUND』

詞・曲:藤原 聡

 

1つとして アドバンテージなんてない

「向いてない」「センスない」 誰もがそう言って笑ってる

なんて事ない ビビる必要はない

結果1発で180度 真っ白な歓声に変わるぞ

 

アイデンティティのイス取りゲームはとっくにオーバー YEAH

それでも弾かれまいと世界を 両足で握りしめる

 

真赤な本能 汗だくのSOUL

難題だらけのジャストザウェイユーア―

貫き通そう 削ぎ落す憎悪

余裕なんてかますつもりもない

背負い込んだ感情は HI-HEAT UP  HI-HEAT UP

掴み取るのだ理想像を

真っ赤な本能 汗だくのSOUL 残ったのはどっちだ?

 

1つとして 確かなもんなんてない

「向いてない」「センスない」 歴史のストーカーが騒ぎ出す

天才? 秀才? 20年にたったひとりの逸材?

そんな安い言葉売っぱらって 替えのきかない目で見つめろ

 

熱血ド根性 満身創痍のロックンローラー YEAH

誰ぞにけなされたそのセンスで 常識を作り変える

 

真赤な本能 汗だくのSOUL

難題だらけのジャストザウェイユーア―

貫き通そう 削ぎ落す憎悪

顔色なんてうかがっちゃバカみたい

意地っ張りの闘争は HI-HEAT UP HI-HEAT UP

掴み合う鬼の形相

真っ赤な本能 汗だくのSOUL 膝をつくのはどっちだ?

 

真赤な本能 汗だくのSOUL

難題だらけのジャストザウェイユーア―

貫き通そう 削ぎ落す憎悪

余裕なんてかますつもりもない

背負い込んだ感情は HI-HEAT UP  HI-HEAT UP

掴み取るのだ理想像を

真っ赤な本能 汗だくのSOUL 残ったのはどっちだ?

 

残ったのはどっちだ?

 

2. 歌詞の解釈について

それでは、ここから具体的に歌詞を解説していきたいと思います。

歌詞自体は繰り返しが多く、ストレートな言葉選びなので、それほど難しくありません。

【1】1番Aメロ

1つとして アドバンテージなんてない

「向いてない」「センスない」 誰もがそう言って笑ってる

なんて事ない ビビる必要はない

結果1発で180度 真っ白な歓声に変わるぞ

 曲はゴリゴリのギターリフから始まりますが、歌詞も世間への挑戦状といったところでしょうか。

まだ何もない自分には強みがないけれど、だからといって周囲の批判や嘲笑に耳を貸す必要なんてない。結果を出せば、たちまち世の中が自分たちを褒める世界になる。

常日頃我々を悩ませる、"世の中の変わりやすさ"について歌っています。

 

【2】1番Bメロ

アイデンティティのイス取りゲームはとっくにオーバー YEAH

それでも弾かれまいと世界を 両足で握りしめる

アイデンティティ」=自分の存在意義は、「イス取りゲーム」=限られたポジションの奪い合いの中にさらされています。そのポジションがもう埋まっていたとしても、それで世界から弾き出されないように居よう、という強い意志が感じられます。

 

【3】1サビ・ラスサビ

 真赤な本能 汗だくのSOUL

難題だらけのジャストザウェイユーア―

貫き通そう 削ぎ落す憎悪

余裕なんてかますつもりもない

背負い込んだ感情は HI-HEAT UP  HI-HEAT UP

掴み取るのだ理想像を

真っ赤な本能 汗だくのSOUL 残ったのはどっちだ?

 こんな世の中において、武器になるのは一周回って「本能」と「SOUL」かもしれません。ありのまま(ジャストザウェイユーア)でいよう、なんてよく言われますが、そんな余裕はありません。

むしろ不格好でいいから、あくまでチャレンジャーとして、理想を実現したい。最後に、お前らか俺らか、「どっち」がこの世界に残っているのか?と、強いメッセージを突き付けていて非常にかっこいいです!!

 

【4】2番Aメロ

1つとして 確かなもんなんてない

「向いてない」「センスない」 歴史のストーカーが騒ぎ出す

天才? 秀才? 20年にたったひとりの逸材?

そんな安い言葉売っぱらって 替えのきかない目で見つめろ

 ここも、1番とうたっていることは同じですね。とにかくあらゆる「毀誉褒貶」なんてくそくらえ!というのが、この曲に通底するメッセージになっています。

 

【5】2番Bメロ

熱血ド根性 満身創痍のロックンローラー YEAH

誰ぞにけなされたそのセンスで 常識を作り変える

 「満身創痍のロックンローラー」とは、ひょっとしたら自分自身のことかもしれません。ライブにいくとよく、MCで「自分たちの音楽性を否定されて、なにくそと思って頑張った」という話を聞きますが、まさにそんな経験を髭男もしてきた?のかもしれません。

人気が出てきている今だからこそ、思い上がらずに、音楽シーンの常識を作り替えるぞ!という宣言かもしれないですね(考えすぎか)。。

 

【6】2番サビ

真赤な本能 汗だくのSOUL

難題だらけのジャストザウェイユーア―

貫き通そう 削ぎ落す憎悪

顔色なんてうかがっちゃバカみたい

意地っ張りの闘争は HI-HEAT UP HI-HEAT UP

掴み合う鬼の形相

真っ赤な本能 汗だくのSOUL 膝をつくのはどっちだ?

こちらもおおむね1番と同じです。

本能とSOULをぶつけて、降伏する(=「膝をつく」)のは自分たちか世間か、どっちか?

絶対負けないという意志が伝わってきます。 

 

3. 髭男の奏でる音の多彩さがすごい!

今回の曲を聴いて思ったのは、髭男の作る音のバリエーションの多彩さでした。

 

これまで、"山陰発ピアノPOPバンド"の名前の通り、ピアノでの音作りが特徴の楽曲が多い印象でしたが、この曲はそんな髭男とはまた違った一面が垣間見えるロックな楽曲に仕上がっています。

 

・冒頭から曲を通じてピアノが大活躍のヒット曲『ノーダウト』

Official髭男dism - ノーダウト[Official Video] - YouTube

 

 

・弾むようなリズムが楽しいライブの定番曲『SWEET TWEET

Official髭男dism - SWEET TWEET[Official Video] - YouTube

 

小笹大輔(Gt)の攻撃的なギターにはじまり、楢崎誠(Ba)のサックス、優しい声で歌い上げるいつもとはまた違った、藤原聡(Vo)の力強い歌声。ブラックミュージックの色も強いですね。

 

メンバーもインタビューで直近、音作りに幅が出てきた手ごたえを語っていました。

──楽曲スタイルの振り幅が広いのもヒゲダンの大きな魅力だと思います。

藤原 そうですね。活動を重ねていく中で、やりたい音楽の幅がどんどん広がってきている感じはあって。僕はピアノを弾きながら歌うスタイルですけど、曲によってはハンドマイクで歌うものがあってもいいし、シンセや打ち込みをたくさん盛り込んだものがあってもいい。エレクトロのようなダンスチューンもやりたいし、しっとり聴かせるバラードもやりたい、みたいな感じでその時々の自分たちの気持ちに応じて作ってるところはあります。

https://natalie.mu/music/pp/higedan/page/2

 

上記のナタリーのインタビューでもあるように、今後の髭男がどんな曲をリリースしてくるのか、彼らの新しい挑戦がファンとして非常に楽しみです!

 

4. 魅力たっぷり!僕的、髭男おすすめ3選

 最後に、自分がおすすめする曲を3曲紹介して終わりたいと思います!

 

・『異端なスター』

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ライブで皆でクラップするのが楽しい!!

 

・『バッドフォーミー』

www.youtube.com

おっしゃる通り、今どきなポップチューンですね!

 

・『ブラザーズ』

www.youtube.com

 映像もレトロですが、曲もちょっとレトロ。渋谷系っぽい?

 

いい曲ばっかりなので、皆さん聞いてみてください!